読売・朝日・日経の強みと弱みは? ChatGPTに「3C分析」を聞く
こんにちは。あしたメディア研究会の亀松です。
前回のニュースレター配信から間があいてしまいました。年度末でいろいろ忙しかったのもありますが、話題の対話型AI「ChatGPT」に時間を取られてしまったのが大きいです。申し訳ありません。
そのChatGPTですが、基盤となる言語モデルがGPT-3.5からGPT-4にバージョンアップし、ますます威力を増しています。メディア関係者もさまざまな形で活用を始めているようです。
あしたメディア研究会でも、ChatGPTの活用法の議論が盛り上がっています。たとえば、メディア企業の経営分析。今回はChatGPTを使って、新聞社の強みと弱みを分析してみました。
ChatGPTに3つの新聞の「3C分析」を依頼してみた
具体的には、一般紙の中で発行部数が多い読売と朝日、そして、経済紙である日経という3紙について、次のような質問をChatGPT(GPT-4版)に投げかけました。
読売新聞と朝日新聞と日本経済新聞という3つの新聞について、3C分析(Company、Customer、Competitor)のフレームワークを使って、それぞれのメディアとしての「強み」と「弱み」を分析してください。分析する際には、それぞれの特徴が明確に伝わるように、相違点を意識してください。
3C分析とは、企業のマーケティング戦略を策定する際に用いられるフレームワークで、会社(Company)、顧客(Customer)、競合(Competitor) の3つの要素を分析する手法です。
ChatGPTにはさらに、今回の分析結果を踏まえて、<どのようなマーケティング戦略をとるべきか、あなたの考察を記してください>と依頼しました。
そして、分析のポイントがわかるように、<最初に「新聞の名前」と「分析結果を象徴するキャッチコピー(30文字以内)」をタイトルとして示すようにしてください>と指示しました。
ChatGPTに投げかけた質問
このような依頼をしたところ、ChatGPTは次のような回答を返してきました。なかなか興味深い内容でした。
以下の回答に説得力を感じるかどうか。その評価は人によって異なるでしょう。ただ、この回答を通して、ChatGPTが新聞業界についてどこまで分析できるか、その実力をある程度、推し量れるのではないかと思います。
記事の末尾には、ご感想やご意見を投稿するフォームへのリンクを貼っておきます。よろしければ、ChatGPTの回答についてどう感じたか、教えていただけると嬉しいです。
では、新聞の「3C分析」と「マーケティング戦略」について、ChatGPTの考察をご覧ください。
3紙の「3C分析」と「マーケティング戦略」
(1)読売新聞:情報の総合力、信頼の読売
Company(企業)
【強み】読売新聞は、日本最大の発行部数を誇り、全国的な知名度とリーチがあります。また、多様なジャンルの記事やスポーツ関連情報が充実しており、幅広い層のニーズに応えられます。
【弱み】大衆向けのコンテンツが中心であるため、特定の専門分野に強い興味を持つ読者には十分な魅力がない場合があります。
Customer(顧客)
【強み】読売新聞の読者層は広く、多様な年齢層や職業の人々がいます。それにより、広告主にとって魅力的なターゲット層が揃っています。
【弱み】顧客のニーズが多様であるため、特定のターゲットに絞ったマーケティングが難しい場合があります。
Competitor(競合)
【強み】他社新聞に比べて、読売新聞は発行部数が多く、ブランド力が高いため、競合他社との差別化が容易です。
【弱み】他の新聞が専門的な情報や特化したジャンルを提供する場合、読売新聞は競合との差別化が難しくなる場合があります。
マーケティング戦略
読売新聞は、その発行部数とリーチを活かし、広告主に対してマスマーケティングに適したメディアであることをアピールすべきです。また、デジタル化に対応し、オンラインでの読者獲得にも力を入れることが重要です。さらに、専門分野のコンテンツ強化やパートナーシップを通じて、特定のターゲット層への訴求力を高める戦略を検討すべきです。
ChatGPTの回答結果(一部)
(2)朝日新聞:知的好奇心を刺激する朝日
Company(企業)
【強み】朝日新聞は、高いジャーナリズムと独自の視点での報道が評価されており、知識層や専門家に支持されています。また、社会問題や国際情勢に関する深い分析が特徴です。
【弱み】読者層が知識層や専門家に偏っているため、一般的な大衆にはアピールしづらい面があります。