【セミナー動画】世界遺産の島の調査報道 「屋久島ポスト」が挑む地域メディアの新たな地平

世界自然遺産として有名な屋久島で、調査報道に特化した取材活動を続ける地域メディア・屋久島ポスト。「これは新聞・テレビなどのマスコミがない町における社会実験です」。そう述べる共同代表の武田剛さんを招いて、ユニークな活動の舞台裏を語ってもらいました。
亀松太郎 2025.07.05
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新しいメディアのあり方について考える「あしたメディア研究会」が開催するオンラインセミナー。6月24日のゲストは、創刊3年半のローカルメディア「屋久島ポスト」の共同代表・武田剛さんでした。

屋久島ポストは、屋久島出身の鹿島幹男さんと元朝日新聞編集委員の武田さんが中心となって立ち上げたハイパー・ローカルメディアです。屋久島の町政を監視し、骨太の調査報道を展開しています。

これまでに「町長の交際費問題」「水道工事の補助金不正」「町営牧場での過労死」といったテーマについて、不正を告発する独自記事をネットで発信。2024年には「地域・民衆ジャーナリズム賞」を受賞しました。

中心となるメンバーは6人ほどの小所帯ですが、今年5月から取材エリアを屋久島以外にも広げ、精力的な報道を展開しようとしています。

6月下旬からは、弁護士ドットコムを通じてYahoo!ニュースにも記事配信を開始。鹿児島市内のマンション管理人がマスターキーを使って入居者の部屋に無断で入り、女性用の下着を物色していたという事件の背景を詳しく報じた記事は、大きな反響を呼びました。

今回のセミナーでは、武田さんに、屋久島ポストの活動内容や調査報道を継続できる秘訣について、具体的に語ってもらいました。

朝日新聞を早期退職し、2012年に屋久島に移住した武田さん。新聞社で写真記者として活躍した経験を活かし、雄大な自然を撮影して発表しようと考えていたそうですが、「マスコミなき町」の行政の現状を見て、新しい報道メディアを始めざるをえなくなったということです。

情報公開請求やインターネットという新しい手段を駆使して「実験的な報道」に取り組む武田さんの話を聞いて、その強い意志と行動力に刺激を受けました。

武田さんのプレゼンパートのアーカイブ動画スライド資料(PDF)は以下で見ることができます。

あしたメディア研究会のサポートメンバー限定の視聴・閲覧となりますが、充実した内容ですので、ご興味のある方はぜひ、ご覧ください。

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